
臨終が確認されたご遺体は、処置を病院で行います。処置には40分から1時間ほどかかりますので、この間に葬儀社に連絡をします。
その後、葬儀社が到着したら、ご遺体を寝台車でご自宅またはご指定の場所に搬送してもらいます。
ご遺体がご自宅などに到着したら、布団やベッドに安置します。その際使用する布団やシーツは、清潔なものを用意します。
頭の下には枕を敷き、顔に白い布を掛け、両手を胸元で合掌させます。
胸元には魔除けとして、守り刀を置きます。
また、ご遺体の枕元には「枕飾り」を設けます。
・ご遺体の安置(仏式)
自宅の場合は、仏間または座敷に安置します。
・布団
敷布団、掛布団ともに1枚ずつ用意します。
・北枕
頭を北向きにして故人を寝かせます。
お釈迦様が涅槃(ねはん)に入ったときの姿が、頭を北にしていたといわれたことに由来しています。部屋の間取りの都合で北向きが無理な場合は、極楽浄土があるといわれている西を枕にしてもかまいません。
・逆さ屏風
枕元には屏風を逆さに立てます。
「北枕」や「逆さ水」と同じように、普段と逆のやり方をすることで、死という非日常的な世界を象徴しているのです。ただし、最近では省略されることも多くなってきているようです。
・枕飾り
ご遺体を安置したら、「枕飾り」を供え、さまざまな供物を捧げます。
仏式では僧侶を呼び、「枕経」をあげていただきますが、最近では省略されることが多いようです。
納棺に先立ち、湯灌を行います。
湯灌とは、亡くなった方が、来世に行かれる前に、現世の汚れを洗い清める儀式です。
故人の最後のお支度となりますので、なる
べく多くの遺族、親族が集まって行うのがよいでしょう。最近ではアルコールで身体を拭く「拭き湯灌」が一般的となっていますが、専門の業者にお願いすれば、全身の洗浄や洗髪、死化粧まですべてを
代行してくれます。